丸山先生レクチャーシリーズ in 東京2005 第三回

今回のテーマは「SOAとGrid」。まとまりがなく発散気味。
「企業システム設計の工学的アプローチ」は企業システムにおける概念モデルの紹介。おそらく、概念モデル、パターン、Software Factories(DSL)という流れが根底にあって、こういう話題なんだろう。あまり新しい話はなかった。ライフタイムのレイヤリングの話はよくわからなかったのと、REA Enterprise Information Systemの話は要調査。データ項目とエンティティを独立させるN:Mの例(従業員と顧客の名前)はおかしいじゃないか?時間があまったので少しといって話した話題が一番おもしろいのはどうなのか? SOAを実現する場合に各サービスで共有するデータはどう扱うのか問題。データ統合とSOAだと、データ統合のほうが綺麗だしDOAの人たちが好きな理由もわかるけど、きっと難しいと思う。現実はそんなに綺麗じゃないので、汚なさを受け入れて統合するアプローチのほうがいいじゃないかな。
「導入に向けて静かに動き始めたSOA」は、SOAにまつわる混乱した状況の説明。SOA初心者の僕にもわかりやすい。SOAの元々の意味はClient Server Systemのいいかえ(by 栗原@元ガートナ)。SOAのまわりは過去の色々な技術に取り囲まれている。ざっと、思いつくのはワークフロー、アプリケーションインテグレーション(含むEAI)、分散オブジェクト、Grid。こういうのを整理すると、もっとクリアになるんじゃないかとぼんやり思った。要素技術とその技術が解決しようとした目的。
「仮想化サービス: SOAとGrid」はGridの紹介がほとんど。いわゆるSOAとは遠い話。SOAのdecomposeの方向は水平、Gridは垂直。へー。
SOAとGrid」。Gridの歴史とSOAに関連する技術の紹介。キーワードはOGF、OGSA、WS-RF、WS-N。2002年のOpen Grid Services Architecture(by The Physiology of the Grid)、2004年のGlobus Tool kitはプリミティブなAPIを提供。例えば、CAS(Community Authorization Service)、ファイルやデータベースアクセス。cas-wrapは、socksみたいに共有ライブラリを入れ替えてる? setsuidされたバイナリの場合は? MDS(Monitoring and Discovery System)、JMXみたいなもの? Apache News、Aggregation Framework。WS-Resourceはサービスとステートを持つリソースを分離する技術。なぜ、分離しなければならないのかよく理解できない。サービスはステートレスであるべきというのはわかるけど、何がステートであるかは文脈によって異なるので、もう少し掘り下げて調べてみる必要がありそう。WS-Notificationはsubscriber/publisherモデルで、subscriberが自分でsubscribeしなくてもすむ技術? なぜ必要なのか? subscriber自身が自分がsubscribeする必要があることを知らない状況とは?